4年ぶりの父兄懇談会が開催!(8月25日 追記しました)
父兄懇談会開催
6月10日、4年ぶりに父兄懇談会が開催されました。
場所はいつもの盛岡グランドホテルです。
医・歯学部の4, 5, 6年生のご父兄が対象でした。
各地から多くの保護者の方にお集まり頂きました。出席者は、医学部87名、歯学部は34名の学生さんの保護者の方々でした。
薬学部、看護学部は7月1日に矢巾キャンパスの大堀講堂で開催予定です。
飲食を伴う懇親会は、感染拡大防止の観点から見送りでした(ウーン、残念?)
祖父江憲治学長のご挨拶で、懇談会がはじまりました。
天候不順の中、遠路遙々お越し頂いた保護者の方に謝辞を述べられ、コロナ禍の3年半を振り返えって、
コロナウイルス感染が大蔓延し、学長先生自らが危機管理委員会のトップを務め、
- 情報発信と対策を継続したこと、
- 学業への影響を最小限にとどめるため、極力対面の授業、実習を実施したこと、
- それでも感染が拡大した際には、web授業への切り替えをスムーズにできるように、学習環境の整備をいち早く行ったこと、
などをご紹介頂きました。
何よりも、もの凄く不自由な環境で勉学を継続した学生諸君の頑張りを讃えておられました。
その後、医学部、歯学部に分かれて、懇談会を継続しました。
医学部の司会は、父兄会会長の伊藤欣司先生です。
司会の先生から、懇談会の話題の中心は、以下の2点であることが示されました。
①国家試験合格率、進級・卒業率の現状と、さらなる向上のための対策。
②共用試験(CBT/OSCE)の公的化に対する対応。
佐々木真理医学部長から、第117回医師国家試験について
- 問題が難化したにも関わらず、合格ラインの正答率は75%近くまで上昇した。
- 新卒合格率は、昨年の96%から91%と低下した。
- 一方で、6年生の留年者が減り、国家試験の受験率が昨年の93%から98%と上昇した。
- 対出願者合格率では、昨年の89%と変わらなかった。
などについて、スライドを使って丁寧な説明がありました。
医学部高学年では、国試合格率の向上と進級卒業率の向上の両立を目指して、
- 予備校と連携した対策講義・模試の実施
- 学習支援の充実
- 卒業試験の最適化
などに取り組んできた結果、
一時期の低迷から脱却し、全国の**私立医科大学の出願者合格率の平均90%**に近づいてきたことが示されました。
一方で、ストレートで卒業された学生さんの合格率は97%と非常に高いものの、留年経験者の合格率が60%と低迷していることが示され、低学年からの学習支援の強化に継続して取り組んでいく決意を述べられました。
また、共用試験(CBT/OSCE)の公的化に対する対応については、医療法の改定措置によって、
- CBTの合格基準の見直しによる大幅な平易化(IRT 450⇒396)
- OSCEの難化
が予測されることの説明がありました。
結果として、①知識不足のまま臨床実習に入り成績の伸び悩む学生が増えてしまう、②客観的臨床能力試験(OSCE)で留年する学生が増えてしまう、の2点の課題があるとの見解を示されました。
対策として、①IRT 500以上を目指したCBT対策の継続、②臨床実習期間中の成績低迷者を対象した学習支援プログラムの新設、③基本的臨床技能実習(4M)/ 高次臨床実習(6M)の充実・強化を図る、
の3点を示して頂きました。これ以外にも、
- 教務体制のさらなる強化
- 臨床実習と国試対策の両立
- 進級・卒業判定のさらなる適正化
- 成績不振者・留年者の学習支援体制の強化
- 生活指導・支援の強化について、説明がありました。
また、医学部懇談会では以下の各先生方から、夫々のテーマで説明がありました。
- 平 英一 教務委員長から「医学部カリキュラム」
- 下沖 収 臨床研修副センター長から「臨床研修医制度と本学臨床研修プログラム」
- 古山和道 学生部長から「学生生活」
- 石垣 泰 健康管理センター長から「学生の健康管理」
歯学部懇談会では、冒頭、三浦廣行学部長・副学長から
歯学部開設以来、4120名の入学者において、「本学の卒業率も国家試験合格率も、全国的にみても極めて高い」ことが示されました。
- 卒業率は93.4%であり、
- 卒業生の98.6%が国家試験に合格している。
そして、岩手医科大学歯学部の卒業生は、
「人柄もよく、技術的にも優れているし、安心して一緒に仕事できる」など、各地で高い評価を受けている。
国家試験の成績も重要だが、「学生時代にどのような歯科医師になって欲しいかということを意識しながら、教育している」との説明がありました。
改革プロジェクトのもと、①Society/ Tutor制度、②グループ学習、③Society roomの整備(学習環境確保)、④診療参加型実習を推進するための外来再編成、⑤5年生から6年生へのシームレスな学習支援体制の整備、⑥継続的な卒業試験・判定の適正化など、多岐にわたる取り組みの成果が現れているのだと思います。
なにより、「学生・教員が密にコンタクトを行える環境作りを心掛けている」ことを強調されていました。
第116回医師国家試験については、
新卒合格率は83.3%で、平成30年度の第111回国家試験からのV字復活基調が継続してることが示されました。
この新卒合格率については、
- 私立医科大学17校中、5位。
- 全国29校中、8位。
- 不合格者の4名の中にも大変惜しい学生がいて、たった1問に泣いてしまった。
- 今般の歯科医師国家試験の合格率が80%を切る状勢を鑑みると、健闘してるのではないか。
一方で、
- 合格者の成績も、多くの学生が合格ボーダーライン付近にいること、
- 必修領域の試験で失敗する学生が多いこと、
- 低学年を含めた留年者・自主退学者への対応が問題となっていること、
についても真摯にご説明下さり、保護者の方々には「ご子息を誉めて伸ばす極意」を示されました。
この後、八重柏隆教授にバトンタッチされ、CBT対策の説明が続けられました。
- CBTの成績とストレート進級、卒業試験、国家試験の成績には強い相関があること。
- CBTで失敗しないためには、規則正しい生活をおくり、「やればできる(自信)」「実際にできた!(経験)」「必ず歯科医師になるぞ!(覚悟, 意気込み)」が大事であることを、お示しいただきました。
三浦先生、八重柏先生のご発表の後、質疑が行われ保護者の方との有意義な意見交換が交わされました。
また、歯学部懇談会では以下の各先生方から、夫々のテーマで説明がありました。
- 岸 光男 教務委員長から「歯学部カリキュラム」
- 小林琢也 歯科医療センター副センター長から「卒後臨床研修」
- 八重柏隆 歯学部学生部長から「学生生活」
- 石垣 泰 健康管理センター長から「学生の健康管理」
(追:薬学部、看護学部 父兄懇談会開催も開催)
7月1日、矢巾キャンパスで薬学部、看護学部の父兄会も開催されいます。
大堀記念講堂講堂で全体懇談会が行われました。
祖父江憲治学長 、伊藤欣司父兄会長の御挨拶の後、薬学部は大堀記念講堂、看護学部は西講義棟1階の1-A講義室に分かれて学部の先生方との交流を深めました。
まず、河野富一薬学部長から、第108回薬剤師国家試験結果について報告がありました。
今年度の新卒合格率は85.7%であり、3年連続で全国平均を上回り引き続き高い水準を維持出しました。
既に1178名もの薬剤師を誕生させています。
この数字は東北地区に限って見れば第二位であり、本学の地域医療、福祉への貢献を示すものであります。
卒後の就職状況も好調で、現場で働き始めた卒業生に対する職場からの評価も良好であることが報告されました。キャリア支援活動が円滑に行われていることの表れだ思います。
さらに河野先生からは、6年間を通してのカリキュラムの説明があり、特に卒業・国試合格を見据えた高学年での学習・実習に対する心構えについて、丁寧な説明がありました。
また、健康管理センターから「学生の健康管理」についての説明がありました。
三浦幸枝看護学部部長からも、国家試験の成績について説明がありました。
第112回看護師国家試験 新卒合格率100% (全国95.5%)、既卒を含めても全体100%でした。
保健師、助産師に関しては、
第109回保健師国家試験 新卒100% (全国96.8%)
第106回助産師国家試験 新卒90% (全国95.9%)
といずれも高い合格率でした。
看護学部のカリキュラムは、
①4学部との多職種連携教育、
②附属病院を中心に行う臨床実習、
③本学専任教員の全面的な協力、
④1年次からの地域看護学習、
⑤保健師、助産師受験をしない学生にも養成課程の講義を受講できる
などの特徴があります。
また、学資の面でのサポートも充実しており、本学独自の奨学金制度についても説明がありました。
他にも、健康管理センターから「学生の健康管理」についての説明がありました。